マンジャロによる体重管理をご検討の方へ
保険診療と自費診療、どちらを選べばよいのでしょうか?
最近、当院にも、
「マンジャロを使った体重管理はできますか?」
「肥満症の治療は保険で受けられますか?」
「自費診療との違いを知りたい」
というお問い合わせが増えています。
肥満症の治療には、食事療法、運動療法、行動療法、薬物療法などがあります。
しかし、保険診療で肥満症治療薬を使用するためには、BMIや合併症、これまでの治療歴、治療を行う医療機関の体制など、厳しい条件があります。
一方、保険適応には該当しなくても、
「これ以上体重を増やしたくない」
「将来、糖尿病や高血圧になりたくない」
「早い段階から医学的な体重管理を始めたい」
という方もいらっしゃいます。
当院では、患者さんの状態やご希望に応じて、肥満症専門施設への紹介と、当院の自費肥満症外来の両方をご案内します。
肥満と肥満症は、同じではありません
BMIが25以上の場合、日本では「肥満」と判定されます。
しかし、体重が多いというだけで、すべての方が「肥満症」と診断されるわけではありません。
肥満症とは、肥満に関連する健康障害がある、または内臓脂肪の蓄積があり、医学的に減量が必要と判断される状態です。
肥満に関連する健康障害には、
- 2型糖尿病・耐糖能異常
- 高血圧
- 脂質異常症
- 高尿酸血症・痛風
- 脂肪肝
- 睡眠時無呼吸症候群
- 冠動脈疾患
- 脳梗塞
- 肥満に関連する腎臓病
- 変形性膝関節症などの運動器疾患
- 月経異常・不妊
などがあります。
体重だけを見るのではなく、肥満によって現在の健康や将来の病気にどのような影響があるのかを考えることが大切です。
保険で肥満症治療薬を使用できる方には条件があります
保険診療で肥満症治療薬を使用する場合、単にBMIが25以上というだけでは対象になりません。
チルゼパチド製剤の肥満症に対する保険治療では、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかがあり、さらに次のいずれかを満たすことなどが条件になります。
- BMIが27以上で、肥満に関連する健康障害が2つ以上ある
- BMIが35以上である
さらに、保険診療では、専門医、教育研修施設、常勤の管理栄養士など、治療を行う医療機関にも要件があります。
薬を処方する前に、治療を行う施設で食事療法・運動療法を一定期間実施していることなども求められます。
そのため、
「BMIが基準を超えているから、どのクリニックでもすぐに保険で薬を処方してもらえる」
という制度ではありません。
保険治療が適している方は、専門施設へご紹介します
例えば、
- BMIが35以上ある
- 高血圧や糖尿病、脂質異常症などを合併している
- 肥満に関連する健康障害が複数ある
- 保険診療による肥満症治療を希望している
- 専門施設での栄養指導を含め、計画的に治療を受けたい
という方は、保険診療の対象になる可能性があります。
当院では、保険による肥満症治療薬の処方は行っておりません。
保険適応が見込まれ、保険診療による治療を希望される方には、肥満症治療に対応した専門医療機関をご紹介します。
「保険で治療できる可能性があるのに、最初から自費診療を勧める」ということはありません。
まず患者さんの状態とご希望を確認し、保険診療と自費診療のどちらが適しているかを一緒に考えます。
保険適応外でも、早期から体重管理を始めたい方へ
一方で、
- BMIが保険診療の基準に届かない
- 肥満に関連する健康障害が少ない
- 健診で体重増加を指摘された
- 血糖値や血圧が少しずつ上がってきた
- 家族に糖尿病や心血管疾患が多い
- 将来の生活習慣病を予防したい
- 保険治療に必要な長期間の準備を待たず、早く取り組みたい
という方もいらっしゃいます。
このような方には、当院の自費肥満症外来をご案内します。
保険適応にならないことは、医学的な体重管理を始める意味がないということではありません。
病気が進行してからではなく、より早い段階で体重増加を止め、将来の糖尿病、高血圧、脂質異常症、脂肪肝などを予防することも大切です。
当院は「注射を販売するだけの外来」ではありません
当院の自費肥満症外来は、薬だけをお渡しする外来ではありません。
治療開始前に、
- 現在の体重・BMI・腹囲
- これまでの体重変化
- 血圧
- 血糖値・HbA1c
- 肝機能・腎機能
- LDLコレステロール・中性脂肪
- 尿酸
- 現在治療している病気
- 服用している薬
- 食事・運動・睡眠・飲酒などの生活状況
を確認します。
そのうえで、
- 薬物療法が適しているか
- 生活習慣の見直しから始めるべきか
- 保険治療を行う専門施設へ紹介した方がよいか
- ほかの病気が体重増加に関係していないか
を判断します。
ご希望があっても、安全性や医学的な必要性の観点から、薬物療法をご案内しない場合があります。
マンジャロについて知っておいていただきたいこと
マンジャロは、チルゼパチドを有効成分とする週1回の注射薬です。
日本でマンジャロが承認されている効能・効果は「2型糖尿病」です。
同じチルゼパチドを有効成分とし、一定の条件を満たす肥満症に対して承認されている製品は「ゼップバウンド」です。
そのため、糖尿病ではない方の体重管理を目的としてマンジャロを使用する場合は、国内承認された効能・効果とは異なる適応外使用となり、自由診療です。
当院では、この違いを説明したうえで、期待できる効果だけでなく、考えられる副作用や治療を継続する際の注意点もご説明します。
効果だけでなく、副作用にも注意が必要です
チルゼパチドでは、主に次のような副作用がみられることがあります。
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 便秘
- 腹痛
- 食欲低下
- 脱水
- 胆石・胆のう炎
- 急性膵炎
- 低血糖
特に、強い腹痛が続く、繰り返し嘔吐する、水分が取れないといった場合には、速やかな診察が必要です。
また、治療中の病気、服用している薬、妊娠の可能性などによっては、使用できない場合があります。
「体重を減らしたい」という希望だけで自己判断して使用するのではなく、医師による診察と定期的な経過確認が必要です。
目標は「できるだけ多く減らすこと」ではありません
肥満症治療というと、
「何kg減らせるか」
だけが注目されがちです。
しかし、当院が大切にしているのは、体重を減らすことだけではありません。
まずは、
- これ以上の体重増加を止める
- 少しでも減量する
- 血圧や血糖値を改善する
- 脂肪肝や睡眠時無呼吸の悪化を防ぐ
- 無理なく継続できる生活をつくる
ことから始めます。
1kgの減量でも、その方にとって意味のある前進になる場合があります。
体重だけでなく、将来の病気を防ぎ、健康な状態を長く維持することが治療の目的です。
保険か自費か分からない方も、まずご相談ください
ご自身が保険診療の対象になるのか、自費診療が適しているのかを、患者さんだけで判断することは簡単ではありません。
当院では、
保険で治療できる可能性がある方には、保険診療に対応した専門医療機関をご案内します。
一方、
保険適応外の方や、より早い段階から医学的な体重管理を希望される方には、当院の自費肥満症外来をご案内します。
何でも自費診療へ誘導するのではなく、患者さんにとって適切な選択肢をご提案することが、当院の方針です。
「自分はどちらに当てはまるのか分からない」
「マンジャロについて詳しく聞きたい」
「まず検査を受けてから考えたい」
という方も、お気軽にご相談ください。
新宿イーストサイドたけうち内科は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエアB1Fにあります。












