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症状から考える内科シリーズ 足のむくみは立ち仕事のせい?|心臓・腎臓・血管の病気を確認しましょう

症状から考える内科シリーズ

足のむくみは立ち仕事のせい?|心臓・腎臓・血管の病気を確認しましょう

「夕方になると、靴がきつくなることはありませんか?」

長時間のデスクワークや立ち仕事の後、

「夕方になると足がむくむ」

「靴下の跡がくっきり残る」

「朝よりも足が太くなっている」

「最近、体重も少し増えた」

と感じることはありませんか?

足のむくみは、長時間同じ姿勢でいたことによる一時的な変化である場合もあります。

一方で、心臓、腎臓、肝臓、甲状腺、足の静脈などの病気が隠れていることもあります。

特に、むくみが何日も続く場合、片方の足だけ急に腫れた場合、息切れや胸痛を伴う場合には、単なる疲れと考えず医療機関へご相談ください。


むくみとは、どのような状態でしょうか?

むくみは、医学的には「浮腫」と呼ばれます。

血液中の水分が血管の外へしみ出し、皮膚の下などに余分な水分がたまった状態です。

すねや足首を指で数秒押したときに、へこんだ跡がしばらく残ることがあります。

ただし、むくみの種類によっては、指で押してもへこみにくい場合もあります。

むくみは、それ自体が病名ではありません。

どこに、いつから、左右どのように現れ、ほかにどのような症状があるかによって、原因を考えていきます。


長時間のデスクワークや立ち仕事によるむくみ

足の血液は、重力に逆らって心臓へ戻る必要があります。

歩くと、ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、血液を心臓へ押し戻します。

しかし、長時間座ったまま、または立ったままでいると、このポンプが十分に働きません。

そのため、足に血液や水分がたまり、夕方になると足首やすねがむくみやすくなります。

このタイプでは、

  • 両足にむくみがある
  • 朝は比較的軽い
  • 夕方に強くなる
  • 歩いたり足を高くしたりすると軽くなる
  • 長時間の座り仕事や立ち仕事の日に目立つ

という傾向があります。

一時的なむくみであれば大きな問題がないこともありますが、毎日のように続く場合には、ほかの原因も確認した方がよいでしょう。


塩分の摂りすぎや飲酒も関係します

塩分を多く摂ると、体は血液中の塩分濃度を一定に保つため、水分を体内へため込みやすくなります。

外食、加工食品、ラーメン、丼物、漬物、汁物などが続いた後に、むくみが強くなることがあります。

また、飲酒後は、食事の塩分、睡眠不足、水分バランスの変化などが重なり、顔や足がむくむことがあります。

ただし、

「昨日飲んだから」

「最近、外食が多いから」

という理由だけで、長く続くむくみを放置してはいけません。

生活習慣によるむくみだと思っていても、心臓、腎臓、肝臓などの病気が重なっている場合があります。


心不全によるむくみ

心臓には、全身へ血液を送り出し、戻ってきた血液を受け取る働きがあります。

心臓の働きが低下すると血液の流れが滞り、足などに水分がたまりやすくなります。

心不全では、足のむくみに加えて、

  • 階段や坂道で息切れする
  • 以前より歩けなくなった
  • 横になると息苦しい
  • 夜中に息苦しくて目が覚める
  • 数日間で体重が増えた
  • 動悸がする
  • 疲れやすい

などの症状が現れることがあります。

特に、数日間で体重が急に増え、両足のむくみと息切れが出てきた場合には、体内に水分がたまっている可能性があります。

年齢や運動不足のせいと決めつけず、一度心臓の状態を確認することが大切です。


腎臓病によるむくみ

腎臓は、体内の余分な水分や塩分を尿として排出する臓器です。

腎臓の働きが低下すると、水分や塩分を十分に排出できず、むくみが現れることがあります。

また、尿にたんぱく質が多く漏れ出す病気では、血液中のたんぱく質が低下し、水分が血管の外へ移動しやすくなります。

腎臓病によるむくみでは、

  • 両足がむくむ
  • 朝、まぶたや顔がむくむ
  • 尿が泡立つ
  • 尿量が変化した
  • 健診で尿たんぱくを指摘された
  • クレアチニンやeGFRの異常を指摘された
  • 血圧が高い

などが手がかりになります。

腎臓病は、かなり進行するまで自覚症状が乏しいことがあります。

健診結果に尿たんぱくや腎機能異常がある方は、むくみが軽くてもご相談ください。


肝臓病によるむくみ

肝臓には、血液中のたんぱく質であるアルブミンを作る働きがあります。

慢性肝炎や肝硬変などによって肝臓の働きが低下し、アルブミンが減少すると、血管内に水分を保ちにくくなります。

その結果、足がむくんだり、お腹に水がたまったりすることがあります。

肝臓病では、進行するまで症状が目立たない場合があります。

  • 健診で肝機能異常や脂肪肝を指摘された
  • 飲酒量が多い
  • お腹が張ってきた
  • 皮膚や白目が黄色い
  • 食欲が落ちた
  • 体がだるい

という方は、血液検査や超音波検査などで肝臓の状態を確認します。


甲状腺機能低下症によるむくみ

甲状腺ホルモンが不足する甲状腺機能低下症でも、顔や手足がむくむことがあります。

甲状腺機能低下症では、

  • 寒がりになった
  • 体重が増えた
  • 便秘になった
  • 脈が遅い
  • 眠気が強い
  • 声がかすれる
  • 皮膚が乾燥する
  • 疲れやすい

などの症状を伴うことがあります。

一般的なむくみとは異なり、指で押してもへこみにくいことがあります。

症状だけでは判断できないため、必要に応じて血液検査で甲状腺ホルモンを確認します。


薬の副作用によるむくみ

服用している薬が原因で、足がむくむこともあります。

例えば、

  • 一部の降圧薬
  • 痛み止め
  • ステロイド
  • ホルモン剤
  • 一部の糖尿病治療薬

などです。

薬を飲み始めた後や、薬の量を変更した後にむくみが出てきた場合には、お薬手帳をご持参ください。

ただし、むくみが出たからといって、処方薬を自己判断で中止するのは危険です。

薬を変更した方がよいのか、ほかの病気が原因なのかを確認してから判断します。


片方の足だけ急にむくんだ場合は注意が必要です

両足ではなく、片方の足だけが急に腫れた場合には、深部静脈血栓症の可能性があります。

深部静脈血栓症は、足の深い部分を流れる静脈に血のかたまりができる病気です。

  • 片方のふくらはぎや太ももが急に腫れた
  • 左右で足の太さが明らかに違う
  • 足に痛みや熱感がある
  • 皮膚が赤紫色になっている

といった症状がみられることがあります。

長時間の飛行機や車での移動、長期間の安静、手術後、がん、妊娠、経口避妊薬などが血栓症のリスクになることがあります。

足にできた血栓が肺へ流れると、肺動脈を詰まらせる肺血栓塞栓症を起こす可能性があります。

片脚の急な腫れに、突然の息切れ、胸痛、動悸、失神などを伴う場合は、救急受診が必要です。


むくみで医療機関を受診すると、何を調べますか?

診察では、まず次のようなことを確認します。

  • いつからむくんでいるか
  • 両足か、片足だけか
  • 朝と夕方のどちらが強いか
  • 急に体重が増えていないか
  • 息切れや胸痛がないか
  • 尿の量や泡立ちに変化がないか
  • 飲酒量や食生活
  • 持病
  • 服用している薬
  • 最近の手術、旅行、長時間の移動
  • 健診結果の異常

そのうえで、状態に応じて、

  • 血圧、脈拍、酸素飽和度
  • 心臓や肺の聴診
  • 尿たんぱく、尿潜血などの尿検査
  • 腎機能、肝機能、アルブミンなどの血液検査
  • 甲状腺機能検査
  • 心電図
  • 胸部レントゲン
  • 超音波検査
  • 必要に応じたCTなどの画像検査

を検討します。

すべての検査を一度に行うわけではありません。

むくみの出方や、ほかの症状を確認し、必要な検査を選びます。


自分でできる対策

長時間のデスクワークや立ち仕事による一時的なむくみでは、次のような対策が役立つことがあります。

  • 1時間に一度は立って歩く
  • 座ったまま足首を動かす
  • ふくらはぎを動かす
  • 帰宅後に足を少し高くする
  • 塩分の多い食事を続けない
  • 過度の飲酒を控える
  • 適切に水分を摂る
  • 体重を定期的に測る

ただし、原因が分からないまま、利尿薬を使ったり、極端に水分を制限したりすることはお勧めできません。

また、片脚だけが急に腫れて血栓症が疑われる場合には、自己判断で強く揉んだりマッサージしたりせず、医療機関へご相談ください。


早めに受診していただきたい症状

次のような場合には、早めの受診をご検討ください。

  • むくみが何日も続いている
  • むくみが徐々に強くなっている
  • 数日間で体重が急に増えた
  • 階段や歩行で息切れする
  • 横になると息苦しい
  • 尿量が減った
  • 尿が強く泡立つ
  • 健診で心臓、腎臓、肝臓の異常を指摘された
  • 薬を変更した後からむくみ始めた
  • 片方の足だけが腫れている
  • 足に痛み、赤み、熱感がある

特に、

  • 突然の強い息切れ
  • 胸痛
  • 意識が遠のく
  • 唇が紫色になる
  • 片脚が急激に腫れた

という場合には、肺血栓塞栓症や重い心不全などの可能性があります。救急要請を含め、速やかな対応が必要です。


「いつものむくみ」と決めつけず、一度原因を確認しましょう

夕方に少しむくみ、朝には元に戻る程度であれば、長時間同じ姿勢でいた影響かもしれません。

しかし、むくみは心臓、腎臓、肝臓、甲状腺、血管など、全身の状態を知らせるサインになることがあります。

「痛くないから大丈夫」

「立ち仕事だから仕方がない」

「年齢のせいだろう」

と決めつけず、続く場合には一度原因を確認しましょう。

新宿イーストサイドたけうち内科では、むくみの出方や全身の状態を確認し、必要な検査をご提案します。

専門的な検査や治療が必要と判断した場合には、連携する医療機関へご紹介します。

当院は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。


新宿イーストサイドたけうち内科
院長 竹内惠理保


足のむくみ・息切れのご相談

当院を初めて受診される方もご予約いただけます。

健診結果、過去の血液検査、お薬手帳をお持ちの方は、受診時にご持参ください。

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