症状シリーズ②
胸が圧迫されるのは狭心症?心筋梗塞?|胸が締め付けられる・重いとき
「胸が圧迫される」と感じていませんか?
「胸が痛い」
「胸が苦しい」
「胸が重い」
「胸が締め付けられる」
「胸が圧迫される」
このような症状があると、
「狭心症ではないか?」
「心筋梗塞だったらどうしよう」
と不安になる方も多いのではないでしょうか。
胸の症状の多くは、必ずしも命に関わるものではありません。
しかし、狭心症や心筋梗塞、大動脈解離、肺塞栓症など、緊急の治療が必要な病気が隠れていることもあります。
大切なのは、自己判断で様子を見るのではなく、危険な病気の可能性を適切に見極めることです。
胸が痛いと、心筋梗塞なのでしょうか?
「胸が痛い=心筋梗塞」とは限りません。
胸の痛みは、心臓だけでなく、肺や大動脈、食道、筋肉、肋骨、神経など、さまざまな原因で起こります。
一方で、心筋梗塞でも、必ずしも激しい胸の痛みが現れるとは限りません。
胸が締め付けられる、胸が重い、胸が圧迫される、息苦しい、気分が悪いといった症状だけのこともあります。
特に、高齢の方や糖尿病のある方では、典型的な胸痛がはっきりしない場合があります。
狭心症と心筋梗塞は、何が違うのでしょうか?
狭心症は、心臓を栄養する冠動脈の血流が一時的に不足し、心臓の筋肉が酸素不足になる病気です。
典型的には、
- 歩いたとき
- 階段を上ったとき
- 急いだとき
- 重い物を持ったとき
- 寒い場所へ出たとき
などに、胸が締め付けられる、胸が圧迫される、胸が重いといった症状が現れます。
休むと数分程度で改善することが多いのが特徴です。
一方、心筋梗塞は、冠動脈が詰まり、心臓の筋肉が傷んでしまう病気です。
胸の圧迫感や締め付けが長く続き、安静にしても改善しない場合には、心筋梗塞の可能性があります。
ただし、狭心症と心筋梗塞を症状だけで正確に区別することはできません。
不安定狭心症と心筋梗塞は、どちらも緊急性の高い「急性冠症候群」に含まれます。
判断には、症状の経過、心電図、血液検査などが必要です。
「胸が痛い」とは限りません
狭心症や心筋梗塞では、鋭く刺されるような痛みよりも、
- 胸を押さえつけられる
- 胸が締め付けられる
- 胸の上に重い物が乗っている
- 胸が詰まる
- 胸が焼けるように感じる
- 息が苦しい
- 胸から肩、腕、あご、背中へ違和感が広がる
と表現されることがあります。
「痛くないから心臓ではない」とは判断できません。
普段とは違う胸の重さや圧迫感にも注意が必要です。
「ニトロを使えば大丈夫」ではありません
狭心症の治療薬として、ニトログリセリン、いわゆる「ニトロ」を処方されている方がいます。
しかし、ニトロは、胸の症状がある方なら誰でも使用してよい薬ではありません。
医師から処方されている方が、指示された方法で使用する薬です。他人に処方されたニトロを使用してはいけません。
また、ニトロを使用して症状が軽くなったからといって、狭心症と確定するわけではありません。反対に、心筋梗塞を否定できるわけでもありません。
処方されているニトロを使用しても、
- 症状が改善しない
- いつもより症状が強い
- 安静にしていても胸が苦しい
- 短時間に症状を繰り返す
- 冷や汗や吐き気を伴う
という場合には、すぐに救急車を呼んでください。
「救心」を飲んでも胸が痛いときは?
動悸や息切れを感じたときに、市販薬の「救心」を飲んでいる方もいらっしゃいます。
「救心」は、動悸、息切れ、気つけなどを効能とする市販薬です。
しかし、狭心症や心筋梗塞を診断したり、心筋梗塞を予防・治療したりする薬ではありません。
「救心を飲んだから大丈夫」
「少し楽になったので、心筋梗塞ではない」
とは判断できません。
「救心」を飲んでも、胸が痛い、胸が苦しい、胸が重い、胸が締め付けられる、胸が圧迫されるといった症状が続く場合には、薬を飲み続けながら様子を見るのではなく、医療機関へご相談ください。
強い症状や冷や汗、息苦しさなどを伴う場合は、救急車を呼んでください。
心臓以外の病気でも起こります
胸の圧迫感や痛みは、心臓以外の病気でも起こります。
例えば、
- 大動脈解離
- 肺塞栓症
- 気胸
- 肺炎
- 胸膜炎
- 胃食道逆流症
- 肋間神経痛
- 胸の筋肉や肋骨の痛み
- 不安やパニック発作
などがあります。
原因によって、必要な検査や治療は異なります。
胸の症状があるときには、心臓だけでなく、肺や大動脈なども含めて考えることが大切です。
このような症状は、すぐに救急車を呼んでください
次のような症状がある場合は、当院への来院を待たず、119番へ連絡してください。
- 突然、強い胸の痛みが起きた
- 胸の圧迫感や締め付けが続いている
- 安静にしていても胸が苦しい
- 冷や汗や顔面蒼白を伴う
- 強い息苦しさがある
- 吐き気や嘔吐を伴う
- 意識がもうろうとしている
- 胸から肩、腕、あご、背中へ症状が広がる
- 胸や背中に、引き裂かれるような激痛がある
ご自身で車を運転して受診することは避けてください。
救急車を呼ぶほどではなくても、放置しないでください
症状がいったん治まった場合でも、
- 歩くと胸が圧迫される
- 階段を上ると胸が苦しい
- 急いで歩くと胸が締め付けられる
- 最近、同じ症状を繰り返している
- 以前より軽い運動で症状が出る
- 胸の重さと息切れを感じる
という場合には、狭心症などの可能性があります。
「今は治っているから大丈夫」と放置せず、早めに受診してください。
当院では心臓・肺・大動脈を総合的に考えます
当院では、胸の症状が起きた状況や持続時間、繰り返しの有無などを詳しく確認します。
ニトロや「救心」を使用した場合には、その経過も診断の参考になります。
必要に応じて、
- 血圧・脈拍・酸素飽和度の測定
- 心電図検査
- 胸部レントゲン検査
- 血液検査
- 超音波検査
などを行い、心臓、肺、大動脈を含めて総合的に判断します。
緊急性が高いと判断した場合には、速やかに救急医療機関へご紹介します。
胸の症状は当日ご相談ください
胸が痛い、胸が苦しい、胸が重い、胸が締め付けられる、胸が圧迫される――。
このような症状は、原因を自分で判断することが難しいものです。
ニトロや「救心」で様子を見続けるのではなく、普段と違う胸の症状があればご相談ください。
新宿イーストサイドたけうち内科では、胸の症状は当日ご相談いただけます。
当院は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエアB1Fにあります。












