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健診シリーズ⑤ 健診で「eGFRが低い」「尿蛋白がある」と言われた方へ|腎機能低下・CKDを放置しないで

健診シリーズ⑤

健診で「eGFRが低い」「尿蛋白がある」と言われた方へ|腎機能低下・CKDを放置しないで

腎臓の異常を指摘されていませんか?

健康診断で、

「クレアチニンが高い」

「eGFRが低い」

「尿蛋白が出ている」

「腎機能低下」

「慢性腎臓病の疑い」

「要再検査」「要精査」

と指摘されていませんか?

腎臓の働きが低下していても、初期には痛みや息苦しさなどの自覚症状がほとんどありません。

そのため、

「体調は悪くないから大丈夫」

「年齢のせいだろう」

「水を飲めば元に戻るだろう」

と思い、そのままにしてしまう方も少なくありません。

しかし、腎機能の低下や尿蛋白は、将来の透析だけでなく、心筋梗塞、脳卒中、心不全などの危険性とも関係します。

症状がない段階から確認することが大切です。


eGFRとは何ですか?

eGFRは、腎臓が血液中の老廃物をどの程度ろ過できているかを推定した数値です。

血液中のクレアチニン値と、年齢、性別などから計算します。

一般に、eGFRが低いほど腎臓の働きが低下している可能性があります。

eGFRの目安

  • 60以上:おおむね保たれている
  • 45~59:軽度から中等度の低下
  • 30~44:中等度から高度の低下
  • 15~29:高度の低下
  • 15未満:末期腎不全に近い状態

ただし、eGFRが一度60未満になっただけで、すぐに慢性腎臓病と確定するわけではありません。

脱水、発熱、食事、運動、筋肉量、服用している薬などの影響を受けることがあります。

再検査を行い、数値の変化や持続性を確認する必要があります。


CKDは「3か月以上続いているか」で判断します

慢性腎臓病は、英語の頭文字からCKDと呼ばれます。

主に、

  • eGFRが60未満
  • 尿蛋白や血尿など、腎障害を示す所見がある

といった状態が、3か月以上続いている場合にCKDと診断します。

大切なのは、一度の健診結果だけで決めつけることではなく、

  • 一時的な異常なのか
  • 以前から続いているのか
  • 数値が徐々に悪化しているのか

を確認することです。

過去の健診結果をお持ちの方は、今回の結果と一緒にご持参ください。


尿蛋白は、腎臓からの重要なサインです

尿蛋白は、本来は血液中にとどまるはずの蛋白が、尿へ漏れ出している状態です。

激しい運動、発熱、脱水などで一時的に陽性となる場合もありますが、繰り返し陽性となる場合は腎臓病が隠れている可能性があります。

特に、

  • 尿蛋白が強く陽性
  • 尿蛋白と尿潜血が両方陽性
  • 糖尿病があり、尿蛋白も出ている
  • むくみを伴う
  • 過去より尿蛋白が増えている

場合は、詳しい評価が必要です。

eGFRが保たれていても、尿蛋白が続いていれば安心とはいえません。


クレアチニンが正常でも、安心とは限りません

クレアチニンは筋肉で作られるため、筋肉量の影響を受けます。

筋肉量が多い方では、腎機能が正常でもクレアチニンがやや高くなることがあります。

反対に、高齢の方や筋肉量の少ない方では、腎機能が低下していてもクレアチニンがあまり高くならないことがあります。

そのため、クレアチニンの数字だけではなく、

  • eGFR
  • 尿蛋白
  • 尿潜血
  • 年齢
  • 過去からの変化
  • 高血圧や糖尿病の有無

をあわせて判断します。

必要に応じて、筋肉量の影響を受けにくいシスタチンCという血液検査を追加することもあります。


腎機能低下の原因は一つではありません

腎機能が低下する原因として、

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 加齢
  • 慢性糸球体腎炎
  • 腎硬化症
  • 脱水
  • 尿路結石
  • 前立腺肥大などによる尿路の閉塞
  • 心不全
  • 自己免疫疾患
  • 薬剤やサプリメント

などがあります。

特に高血圧と糖尿病は、CKDの大きな原因です。

血圧や血糖を適切に管理することは、将来の心筋梗塞や脳卒中を防ぐだけでなく、腎機能を守ることにもつながります。


痛み止めやサプリメントにも注意が必要です

ロキソプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬は、痛み止めとして広く使われています。

しかし、脱水時や腎機能が低下している方では、腎臓へ負担をかけることがあります。

市販薬、漢方薬、健康食品、サプリメントが腎機能に影響する場合もあります。

健診で腎機能低下を指摘された方は、処方薬だけでなく、市販薬やサプリメントも含めて医師へお知らせください。

自己判断で必要な薬をすべて中止するのではなく、継続の可否を医師や薬剤師へ確認しましょう。


受診すると、どのような検査をしますか?

まず健診結果と過去の検査結果を確認します。

必要に応じて、

  • クレアチニン・eGFRの再検査
  • 尿蛋白・尿潜血の再検査
  • 尿沈渣
  • 尿蛋白の定量検査
  • 血糖値・HbA1c
  • 電解質
  • 貧血の検査
  • シスタチンC
  • 腹部超音波検査

などを組み合わせます。

そのうえで、

  • 当院で経過を見られる状態か
  • 血圧や糖尿病の治療が必要か
  • 薬の見直しが必要か
  • 腎臓専門医への紹介が必要か

を判断します。

一度の数値だけで、全員がすぐに腎臓専門医の受診や治療を必要とするわけではありません。

一方で、急速な腎機能低下、強い尿蛋白、尿蛋白と尿潜血の合併、高度のeGFR低下などがある場合は、早めに腎臓専門医へご紹介します。


腎臓は、悪くなっても症状が出にくい臓器です

腎機能がかなり低下するまで、むくみ、だるさ、息苦しさ、食欲低下などの症状が現れないことがあります。

「症状がないから大丈夫」ではありません。

また、年齢とともにeGFRが低下する傾向はありますが、すべてを「年齢のせい」で済ませてよいわけでもありません。

今の腎機能だけでなく、低下する速さと、尿蛋白の有無を確認することが重要です。


健診結果を受け取ったら、まず当院へ

「eGFRが低いけれど、受診が必要かわからない」

「昨年よりクレアチニンが上がっている」

「尿蛋白が毎年出ている」

「高血圧や糖尿病も指摘されている」

という方は、健診結果をご持参のうえご相談ください。

必要以上に怖がる必要はありません。

しかし、腎機能低下や尿蛋白を何年も放置することはおすすめできません。

新宿イーストサイドたけうち内科は、明日8月19日(水)から通常どおり診療を再開します。

東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。

健診結果を受け取ったら、まず当院へ。腎臓の数値も一緒に確認しましょう。

※参考:
日本腎臓学会「腎臓検診でわかること」
日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2023」

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