症状シリーズ
足がむくむのは心不全?腎臓病?|片足だけ・両足の違い
「最近、足がむくむ」と感じていませんか?
夕方になると靴がきつい。
靴下の跡がなかなか消えない。
すねを指で押すと、へこんだまま戻らない。
朝になっても足のむくみが残っている。
このような症状はありませんか?
足のむくみは、立ち仕事や座りっぱなし、塩分の多い食事などでも起こります。
一方で、心不全、腎臓病、肝臓病、甲状腺疾患、足の静脈の病気などが隠れていることもあります。
大切なのは、
片足だけなのか、両足なのか
急に始まったのか、少しずつ進んだのか
息苦しさや体重増加を伴っていないか
を確認することです。
片足だけのむくみと、両足のむくみは意味が違います
足のむくみを診るとき、最初に確認したいのが左右差です。
片足だけが急にむくんだ場合
片足だけが急に腫れた場合には、その足の血管やリンパの流れに問題が起きている可能性があります。
特に、
- 片方のふくらはぎだけが腫れている
- 足に痛みがある
- 皮膚が赤い
- 触ると熱を持っている
- 左右で足の太さが明らかに違う
場合には、深部静脈血栓症を考える必要があります。
深部静脈血栓症とは、足の深い静脈に血のかたまりができる病気です。
血栓が肺へ流れると肺血栓塞栓症を起こし、胸の痛み、突然の息苦しさ、失神などにつながることがあります。日本血栓止血学会
両足がむくんでいる場合
両足が同じようにむくんでいる場合には、
- 心不全
- 腎機能低下
- 肝機能低下
- 甲状腺機能低下症
- 低栄養
- 足の静脈の流れの低下
- 薬の副作用
などを考えます。
ただし、両足のむくみでも左右差が出ることがあります。
「両足だから血栓ではない」
「片足だから心臓は関係ない」
と、むくみ方だけで決めつけることはできません。
むくみと息苦しさは、心不全のサインかもしれません
心不全とは、心臓の働きが低下し、体に必要な血液を十分に送り出せなくなった状態です。
日本循環器学会と日本心不全学会は、心不全を、心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、徐々に悪化する病気と説明しています。日本循環器学会
足のむくみに加えて、
- 階段や坂道で息切れする
- 夜、横になると息苦しい
- 夜中に苦しくなって目が覚める
- 数日で体重が増えた
- 動悸がする
- 以前より疲れやすい
- 尿の量が減った
という症状がある場合には、心不全を考える必要があります。
心不全は、必ずしも強い胸痛から始まるわけではありません。
「年齢のせいで疲れやすくなった」
「運動不足で息が切れるだけ」
と思っていた症状が、心不全の始まりだったということもあります。
腎臓病でも両足がむくむことがあります
腎臓には、体内の余分な水分や塩分を尿として排出する役割があります。
腎機能が低下すると、余分な水分が体内にたまり、両足を中心にむくみが現れることがあります。
また、尿に大量のタンパク質が漏れる病気では、血液中のアルブミンが低下し、足だけでなく顔やまぶたがむくむこともあります。
腎臓病によるむくみでは、すねなどを指で押すと、へこんだ跡がしばらく残ることがあります。日本腎臓学会
むくみに加えて、
- 尿が泡立つ
- 尿の量が減った
- 朝、まぶたが腫れている
- 血圧が上がった
- 短期間で体重が増えた
- 健診で尿タンパクや腎機能異常を指摘された
場合には、尿検査や血液検査が必要です。
血圧の薬が原因でむくむこともあります
高血圧の治療に使われる一部のカルシウム拮抗薬では、副作用として足のむくみが出ることがあります。
そのほかにも、痛み止め、ホルモン薬、ステロイド薬などがむくみに関係する場合があります。
ただし、
「薬が原因だろう」
と自己判断して、処方薬を中止することはおすすめできません。
薬によるむくみなのか、心臓や腎臓などの病気によるものなのかを確認してから、薬の変更や調整を検討します。
受診の際は、お薬手帳をご持参ください。
立ち仕事や座りっぱなしでも足はむくみます
長時間の立ち仕事やデスクワークでは、重力によって足に水分がたまりやすくなります。
夕方にむくみが強くなり、一晩休むと改善する場合には、足の静脈の流れや生活習慣が関係している可能性があります。
また、
- 塩分の多い食事
- 運動不足
- 肥満
- 飲酒
- 長時間の移動
- 加齢による筋力低下
なども、むくみを悪化させます。
ただし、生活習慣によるむくみだと思っていても、心臓や腎臓の病気が重なっていることがあります。
むくみが続く場合は、一度原因を確認しましょう。
このような症状は、すぐに受診してください
次のような場合には、様子を見ず、早めの受診が必要です。
- 片足だけが急に腫れた
- ふくらはぎに痛みや赤みがある
- 数日で体重が急に増えた
- むくみとともに息切れが強くなった
- 横になると息苦しい
- 尿の量が明らかに減った
- 顔やまぶたまでむくんでいる
- むくみが何日も改善しない
特に、
- 突然、強い息苦しさが出た
- 胸が痛い、胸が苦しい
- 冷や汗が出る
- 意識が遠のく
- 唇が紫色になっている
場合には、肺血栓塞栓症や急性心不全などの可能性があります。
このようなときは、通常の外来予約を待たず、速やかに119番へ連絡してください。
むくみの診察では何を調べるのでしょうか?
むくみの診察では、
- 片足か両足か
- いつから始まったか
- 朝と夕方で変化するか
- 体重が増えていないか
- 息苦しさや胸の症状がないか
- 尿の量や泡立ち
- 服用している薬
- 心臓・腎臓・肝臓の病歴
などを確認します。
必要に応じて、
- 血液検査
- 尿検査
- 心電図
- 胸部レントゲン
- 心エコー
- 腹部エコー
などを組み合わせ、原因を調べます。
足の血栓が疑われる場合には、下肢静脈エコーや造影CTなどが必要になることもあります。検査内容や緊急性に応じて、対応可能な医療機関をご案内します。
「むくみくらい」と決めつけず、一度ご相談ください
足のむくみの多くは、立ち仕事や座りっぱなしなどによる一時的なものです。
しかし、その中に、心不全、腎臓病、深部静脈血栓症など、早めの対応が必要な病気が隠れていることがあります。
「夕方になると足がパンパンになる」
「靴下の跡が消えない」
「片足だけ腫れている」
「むくみと一緒に息切れも出てきた」
という方は、ご相談ください。
新宿イーストサイドたけうち内科は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。
足のむくみを、年齢や疲れのせいだけで終わらせず、原因を確認しましょう。
新宿イーストサイドたけうち内科
院長 竹内惠理保
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