症状シリーズ③
動悸がする・脈が飛ぶのは不整脈?|心房細動を見逃さないために
「急に心臓がドキドキする」と感じていませんか?
突然、心臓の鼓動が気になり、
「心臓がドキドキする」
「胸の中で脈が暴れている」
「脈が飛ぶ、脈が抜ける」
「一瞬、心臓が止まったように感じる」
「脈が速くなったり、遅くなったりする」
と不安になったことはありませんか?
このように、自分の心臓の拍動をいつもより強く、速く、または不規則に感じる症状を「動悸」といいます。
動悸は、必ずしも重大な心臓病を意味するわけではありません。
一方で、心房細動など、脳梗塞や心不全につながる不整脈が隠れていることもあります。
大切なのは、
「動悸があるか、ないか」だけではなく、動悸が起きているときに心臓がどのように動いているかを確認することです。
動悸の感じ方は、人によって異なります
動悸というと、「心臓が速くドキドキする症状」を想像する方が多いと思います。
しかし実際には、さまざまな感じ方があります。
脈が速くなる
突然、脈が速くなり、心臓が激しく打っているように感じます。
運動、緊張、発熱などによる正常な反応の場合もありますが、発作性上室性頻拍、心房細動、心房粗動などの不整脈でも起こります。
脈が飛ぶ・抜ける
「ドクン」と強く打つ、脈が一拍抜ける、心臓が一瞬止まったように感じる症状です。
期外収縮でよくみられます。
期外収縮の多くは直ちに危険なものではありませんが、回数や心臓の状態によっては詳しい検査が必要です。
脈がバラバラになる
脈の間隔が不規則で、速くなったり遅くなったりします。
このようなときには、心房細動を疑う必要があります。
心臓が強く打つ
脈拍数が正常でも、心臓の拍動を強く感じることがあります。
緊張、不安、睡眠不足、貧血、甲状腺機能の異常などが関係している場合もあります。
動悸のすべてが心臓病とは限りません
動悸は、不整脈以外にもさまざまな原因で起こります。
例えば、
- 睡眠不足
- 疲労
- 精神的な緊張やストレス
- 過度の運動
- 発熱
- 脱水
- 貧血
- 甲状腺機能亢進症
- 低血糖
- 更年期
- カフェインの取り過ぎ
- 飲酒
- 喫煙
- 一部の風邪薬や喘息治療薬
などでも、心臓が速く打ったり、強く打ったりすることがあります。
「動悸がする=危険な不整脈」とは限りません。
しかし、症状だけで原因を決めることもできません。
「ストレスだろう」
「コーヒーを飲み過ぎただけだろう」
「少し休んだら治ったから大丈夫」
と自己判断すると、治療が必要な不整脈を見逃す可能性があります。
特に見逃したくないのが心房細動です
心房細動は、心臓の上部にある心房が細かく震え、脈が不規則になる不整脈です。
心房細動になると、
- 脈がバラバラになる
- 突然、脈が速くなる
- 動悸が続く
- 息切れがする
- 疲れやすくなる
- 胸が苦しくなる
といった症状が出ることがあります。
一方で、自覚症状がほとんどない方もいます。
心房細動で問題になるのは、動悸そのものだけではありません。
心房の中で血液がよどむと血栓ができ、それが脳の血管に詰まることで、重い脳梗塞を起こすことがあります。
また、速い脈が長く続くことによって、心不全を起こす場合もあります。
心房細動が見つかった場合には、年齢、高血圧、糖尿病、心不全、脳梗塞の既往などを確認し、脳梗塞を防ぐための抗凝固薬が必要かどうかを判断します。
「動悸が治まったから、もう大丈夫」とは限らないのが、発作性の心房細動です。
不整脈は、症状があるときの心電図が最も重要です
不整脈の診断で最も大切なのは、動悸や脈の乱れが起きている、その瞬間に心電図を記録することです。
診察室に着くと動悸が治まり、心電図も正常になっていることは少なくありません。
発作が終わってから心電図をとっても、普段の正常な波形しか記録されず、不整脈の正体がわからないことがあります。
発作が起きていないときの心電図が正常でも、発作性の不整脈を完全に否定することはできません。
そのため、
「次の予約日まで待とう」
「数日様子を見てから受診しよう」
ではなく、
調子が悪いときこそ、すぐに受診してください。
当院は月曜日から土曜日まで診療しています
多くのクリニックでは、週に半日から1日程度の休診日を設けています。
当院は、月曜日から土曜日まで休診日を設けず診療しています。
院長の私は院内におりますので、診療時間内であれば、動悸や脈の乱れが出たときにご相談いただけます。
「今日は予約していないから」
「いつもの動悸だから」
と遠慮する必要はありません。
症状が出ているときに心電図を記録できれば、心房細動、発作性上室性頻拍、期外収縮など、不整脈の診断に大きく近づきます。
動悸がする。脈が飛ぶ。脈がバラバラになる。
その症状が続いているなら、治まるのを待たず、月曜日から土曜日までの診療時間内に当院へお越しください。
受診までに記録してほしいこと
動悸が起きたときには、可能であれば次の点を記録してください。
- 何時ごろ始まったか
- 何をしているときに始まったか
- 突然始まったか、徐々に始まったか
- 何分くらい続いたか
- 脈は速かったか
- 脈の間隔は規則的だったか、バラバラだったか
- 胸痛、息切れ、めまい、冷汗などを伴ったか
- 突然止まったか、徐々に治まったか
血圧計で測定できた場合には、血圧と脈拍数も記録してください。
スマートウォッチや携帯型心電計で記録できた波形がある場合は、受診時にお見せください。
ただし、機器で「正常」と表示されても、不整脈を完全に否定できるわけではありません。
必要な検査を組み合わせて原因を調べます
動悸の原因を調べる基本的な検査は、12誘導心電図です。
症状が起きている最中に心電図を記録できれば、診断に大きく近づきます。
症状が短時間で治まる場合や、毎日は起こらない場合には、必要に応じて長時間心電図などを検討します。
また、不整脈の背景にある病気を確認するため、
- 血液検査
- 貧血の検査
- 甲状腺機能検査
- 電解質の検査
- 胸部エックス線
- 心エコー
- 長時間心電図
などを、症状や診察所見に合わせて組み合わせます。
検査をすべて一律に行うのではなく、動悸の起こり方や持続時間、年齢、既往歴などから必要な検査を選ぶことが大切です。
このような動悸は、救急車を要請してください
動悸に加えて、次のような症状がある場合は、当院へ向かうのではなく、速やかに119番へ連絡してください。
- 胸が痛い、胸が締め付けられる
- 胸が圧迫される、胸が重い
- 強い息苦しさがある
- 意識が遠のく
- 実際に失神した
- 冷汗や強い吐き気を伴う
- 顔色が悪い
- 動悸が続き、立っていられない
- ろれつが回らない
- 片側の手足が動かしにくい
- 呼びかけへの反応が悪い
動悸に胸痛、呼吸困難、失神などを伴う場合には、重い不整脈、急性心筋梗塞、肺血栓塞栓症なども考える必要があります。
ご自身で車を運転して受診せず、救急車を要請してください。
繰り返す動悸は、一度きちんと確認しましょう
一瞬だけ脈が飛び、その後は何ともない場合でも、症状が繰り返す、回数が増えている、数分以上続くという場合には、一度ご相談ください。
特に、
- 高血圧がある
- 糖尿病がある
- 心臓病を指摘されたことがある
- 脳梗塞を起こしたことがある
- 睡眠時無呼吸を指摘されている
- 飲酒量が多い
- ご家族に突然死した方がいる
という方は、注意が必要です。
私はこれまで、胸部外科、循環器診療、救急・集中治療の現場で、さまざまな不整脈や心臓病の患者さんを診療してきました。
多くの動悸は、検査の結果、直ちに危険なものではないと判断できます。
しかし、その中から心房細動や治療が必要な不整脈を見つけることが重要です。
心配し過ぎる必要はありませんが、「いつものことだから」と放置もしない。
そのために、一度きちんと心電図で確認しましょう。
動悸が起きているときに、当院へ
「急に心臓がドキドキする」
「脈が飛ぶ、脈が抜ける」
「脈がバラバラになる」
「健診で不整脈を指摘された」
「スマートウォッチから不整脈を通知された」
という方は、ご相談ください。
不整脈は、症状が出ているときの心電図が診断の鍵になります。
当院は月曜日から土曜日まで、休診日を設けず診療しています。
調子が悪いときが、心電図を記録するチャンスです。症状が続いているうちに受診してください。
新宿イーストサイドたけうち内科は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。












