健診結果を読み解くシリーズ
健診結果の「要再検査」「要精査」「要治療」は何が違う?|結果を放置しないために
最近、健康診断で「要再検査」「要精査」「要治療」と判定された方が、当院を初めて受診される機会が少しずつ増えています。
健診結果を受け取ったものの、
「要再検査と要精査は、何が違うのでしょうか?」
「要治療と書かれていたら、すぐに薬を飲まなければいけませんか?」
「特に症状がないので、来年の健診まで待ってもよいですか?」
と迷っている方も多いと思います。
結論から申し上げると、健診の判定だけで病気が確定するとは限りません。
しかし、再検査や詳しい診察が必要だというサインです。
自覚症状がなくてもそのまま放置せず、一度、医療機関で確認しましょう。
判定区分は、健診施設によって異なることがあります
健診結果の判定方法や記号は、すべての施設で完全に統一されているわけではありません。
同じ程度の数値でも、
- 要経過観察
- 要再検査
- 要精査
- 要精密検査
- 医療機関受診
- 要治療
など、異なる表現が使われることがあります。
結果票には判定区分の説明が記載されていることが多いため、まずはその施設の基準を確認してください。
一般的には、次のような意味で使われています。
「要再検査」とは?
要再検査は、検査値に異常が認められたものの、一時的な変化なのか、継続している異常なのかをもう一度確認する必要があるという判定です。
血液検査や尿検査は、
- 健診前の食事
- 飲酒
- 激しい運動
- 睡眠不足
- 脱水
- 発熱や感染症
- 月経
- 服用している薬
などの影響を受けることがあります。
再検査をすると、正常になっている場合もあります。
一方、再検査でも異常が続いていれば、病気の可能性を考えて、さらに詳しい検査や治療を検討します。
「もう一度調べるだけだから、急がなくてもよい」という意味ではありません。結果票に示された時期を目安に受診してください。
「要精査」「要精密検査」とは?
要精査・要精密検査は、異常な所見があり、原因や病気の有無を詳しく確認する必要があるという判定です。
同じ検査を繰り返すだけでなく、別の検査を組み合わせることがあります。
例えば、
- 肝機能異常に対する肝炎ウイルス検査や腹部エコー
- 血糖値・HbA1c異常に対する再採血や尿検査
- 尿蛋白・腎機能異常に対する追加の血液・尿検査
- 貧血に対する鉄やフェリチンなどの検査
- 心電図異常に対する再心電図や心エコー
- 胸部レントゲン異常に対するCT
- 便潜血陽性に対する消化器内科での内視鏡検査
などです。
精密検査を受けた結果、病気ではないと分かることもあります。
しかし、「大した異常ではないだろう」と自己判断する前に、何を確認する必要があるのか、医師の説明を受けることが大切です。
「要治療」とは?
要治療は、医療機関を受診し、医師による評価や治療を受ける必要があるという判定です。
ただし、
「要治療と書かれている=受診したその日から必ず薬を始める」
という意味ではありません。
健診は、限られた検査によって病気の可能性を調べるスクリーニングです。
医療機関では、健診結果だけでなく、
- 過去の検査値
- 家庭で測った血圧
- 体調や自覚症状
- これまでにかかった病気
- 家族歴
- 生活習慣
- 現在服用している薬
- 再検査の結果
などを確認します。
その結果、
- まず生活習慣を見直して経過を確認する
- 一定期間後にもう一度検査する
- 追加の精密検査を行う
- 薬による治療を始める
- 専門医療機関を紹介する
など、対応は一人ひとり異なります。
受診することと、薬を飲み始めることは同じではありません。
まずは現在の状態を正しく確認しましょう。
自覚症状がなくても受診した方がよいですか?
高血圧、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝、慢性腎臓病などは、初期にはほとんど症状がありません。
体調に問題がなくても、血管や臓器への影響が少しずつ進んでいることがあります。
健診は、自分では気づきにくい病気を早い段階で見つけるために行われています。
「症状が出たら受診する」のでは、早期発見という健診の利点を生かせません。
元気なうちに確認し、必要であれば早い段階から対策を始めることが、将来の心筋梗塞、脳梗塞、腎不全などを防ぐことにつながります。
再検査は、健診を受けた施設で受けなければいけませんか?
いいえ。
通常、再検査や精密検査は、健診を受けた施設以外の医療機関でも受けられます。
普段から通院している医療機関や、指摘された項目について相談しやすい医療機関を選ぶことができます。
健診施設で再検査の予定が入っていても、ほかの医療機関で相談したい場合には、健診結果を持参して受診してください。
重要なのは、どこで受けるかだけではなく、結果を放置せず、必要な診断や治療につなげることです。
初診時には何を持っていけばよいですか?
可能であれば、次のものをお持ちください。
- 今回の健診結果一式
- 過去の健診結果
- 他院で受けた検査結果
- お薬手帳
- 家庭血圧の記録
- 紹介状や再検査依頼書
異常を指摘されたページだけでなく、健診結果を一式お持ちいただくことが大切です。
血糖値、血圧、コレステロール、肝機能、腎機能、体重などは互いに関係しています。
全体を確認することで、より適切に判断できます。
受診前に食事を抜いた方がよいですか?
再検査の内容によって異なります。
血糖値や中性脂肪など、空腹時の採血が判断に役立つ項目もありますが、すべての受診で絶食が必要なわけではありません。
体調の悪い方や、糖尿病の薬を使用している方が自己判断で食事を抜くと、低血糖を起こす危険もあります。
まず通常どおり受診し、空腹時検査が必要な場合には、あらためて検査日時を決めることもできます。
予約時に、健診で指摘された項目をお伝えいただくとスムーズです。
当院で確認できる主な健診異常
新宿イーストサイドたけうち内科では、次のような健診結果についてご相談いただけます。
- 血圧が高い
- LDLコレステロール・中性脂肪が高い
- 血糖値・HbA1cが高い
- 肝機能異常や脂肪肝を指摘された
- 尿蛋白や腎機能異常を指摘された
- 尿酸値が高い
- 貧血を指摘された
- 心電図異常を指摘された
- 胸部レントゲンで異常を指摘された
必要に応じて、血液検査、尿検査、心電図、レントゲン、呼吸機能検査、呼気一酸化窒素検査、エコーなどを組み合わせて評価します。
CT・MRIが必要な場合には、近隣の画像診断施設と連携します。
異常の内容によっては、適切な専門医療機関へご紹介します。
健診結果を、来年までそのままにしないでください
「忙しくて受診する時間がない」
「症状がないから大丈夫だろう」
「薬を勧められるのが心配」
という理由で、再検査を先延ばしにしてしまう方は少なくありません。
しかし、受診した結果、
- 一時的な異常だった
- 現時点では治療の必要がなかった
- 生活習慣の改善から始められた
と分かることもあります。
反対に、早めに詳しい検査や治療を始めた方がよい病気が見つかる場合もあります。
健診結果は、不安を抱えるための紙ではありません。
現在の体の状態を知り、将来の病気を防ぐための大切な情報です。
「要再検査」「要精査」「要治療」と書かれていた方は、健診結果一式をお持ちのうえ、ご相談ください。
当院は、平日に休診日を設けず、月曜日から金曜日まで診療しています。土曜日も午前中に診療しています。
東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。
新宿イーストサイドたけうち内科
院長 竹内惠理保
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