健診シリーズ②
健診で「血圧が高い」と言われた方へ
すぐに薬が必要なのでしょうか?
健康診断で、
「血圧が高いですね。」
と言われたことはありませんか?
そのとき、
「健診だから緊張していただけ。」
「たまたま高かっただけだろう。」
と思って、そのままにしてしまう方は少なくありません。
確かに、一度の血圧測定だけで高血圧と診断することはできません。
しかし、そのまま放置してしまうことはおすすめできません。
高血圧は、自覚症状がほとんどありません
高血圧は「サイレントキラー(静かな病気)」とも呼ばれます。
かなり血圧が高くても、
・頭痛がない
・肩こりもない
・特に体調も悪くない
という方がほとんどです。
症状がないまま何年も経過し、その間に血管へ少しずつ負担がかかり続けます。
その結果、
・脳卒中
・心筋梗塞
・心不全
・腎臓病
・大動脈解離
など、命に関わる病気につながることがあります。
「症状がないから大丈夫」ではないのが、高血圧の怖いところです。
私が高血圧診療を大切にしている理由
私はこれまで、心臓や大動脈、肺の病気を専門とする診療に長く携わってきました。
その中で数多く経験してきたのが、高血圧が深く関わる病気です。
心筋梗塞、心不全、大動脈解離、大動脈瘤、脳卒中……。
救急搬送され、命に関わる状態となった患者さんを数多く診療してきました。
もちろん、すべてが高血圧だけで起こる病気ではありません。
しかし、高血圧を早い段階で見つけ、適切に治療していれば、防ぐことができた可能性のある患者さんも少なくありませんでした。
だからこそ私は、
「健診で血圧が高いと言われたら、一度はきちんと確認してほしい。」
そう考えています。
一方で、健診で一度血圧が高かったからといって、すぐに薬を始めるべきとも考えていません。
本当に高血圧なのか。
生活習慣の改善で十分なのか。
薬が必要な段階なのか。
一人ひとりの状況を丁寧に判断することが大切です。
健診で高かったら、まず家庭血圧を測りましょう
健診や病院では、緊張によって血圧が高くなることがあります。
これを「白衣高血圧」といいます。
そのため、本当に高血圧なのかを判断するには、自宅で測る家庭血圧がとても重要です。
朝起きて1時間以内、排尿後、朝食前・降圧薬を飲む前に測定し、それを数日間続けることで、本来の血圧が見えてきます。
当院でも診療室での血圧だけで判断するのではなく、家庭血圧を重視して診療を行っています。
生活習慣の改善が第一歩です
血圧は、
・塩分を控える
・適度な運動を続ける
・体重を減らす
・飲酒量を見直す
・十分な睡眠をとる
ことで改善することも少なくありません。
実際には、
降圧薬を1種類追加するより、体重を減らした方が大きな効果が得られる方もいます。
一方で、生活習慣だけでは十分に下がらず、お薬による治療が必要になる方もいます。
大切なのは、「薬を飲むか飲まないか」ではなく、その方に合った治療方法を選ぶことです。
当院では、一人ひとりに合わせた治療をご提案します
健診で血圧が高いと言われても、すぐに薬が必要とは限りません。
当院では、
・本当に高血圧なのか
・家庭血圧はどうなのか
・生活習慣の改善で様子を見られるのか
・お薬が必要な段階なのか
・他の病気が隠れていないか
まで含めて総合的に判断し、一人ひとりに合った治療方針をご提案しています。
必要以上の治療は行わず、必要な方には適切なタイミングで治療を開始する。
それが当院の高血圧診療です。
健診結果を受け取ったら、まず当院へ。
健康診断は、「病気を見つけること」が目的ではありません。
将来の心筋梗塞や脳卒中、腎臓病などを防ぐための第一歩です。
健診結果で異常を指摘されても、必要以上に心配する必要はありません。
しかし、「症状がないから大丈夫」と自己判断して放置してしまうことはおすすめできません。
当院では健診結果を一緒に確認し、
・本当に追加検査が必要なのか
・経過観察でよいのか
・治療を始めた方がよいのか
を分かりやすくご説明いたします。
健診結果を受け取ったら、まず当院へ。
皆さまの健康管理の第一歩を、私たちがお手伝いいたします。
次回予告
健診シリーズ③
健診で「血糖値・HbA1cが高い」と言われた方へ
「血糖値が少し高いだけだから大丈夫。」
そう思っていませんか?
糖尿病は初期にはほとんど症状がありません。
次回は、健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘されたとき、何を確認し、どのような場合に治療が必要になるのかを分かりやすく解説します。












