心電図が正常なら、心筋梗塞ではない?|胸痛は一度の検査だけでは判断できません
胸痛シリーズ
心電図が正常なら、心筋梗塞ではない?|胸痛は一度の検査だけでは判断できません
「心電図は正常だったので、心臓は大丈夫ですよね?」
胸の痛みや圧迫感がある患者さんから、
「以前、心電図を受けたら正常でした」
「健康診断の心電図で異常なしだったので、心臓は大丈夫ですよね?」
と聞かれることがあります。
たしかに、心電図は心臓の状態を確認するために欠かせない検査です。
しかし、一度の心電図が正常だったからといって、狭心症や心筋梗塞などを完全に否定できるわけではありません。
心電図は「検査した瞬間」の記録です
一般的な安静時心電図が記録しているのは、検査を受けた短い時間の心臓の電気活動です。
そのため、
- 胸痛が治まった後に検査した
- 心臓の血流不足が一時的だった
- 発作が起きたり治まったりしている
- 心電図に変化が現れにくい段階だった
- 冠動脈のけいれんが、検査時には治まっていた
という場合には、心臓の病気があっても心電図に明らかな異常が現れないことがあります。
心電図が正常だったことは大切な情報ですが、「心臓病ではない」という証明ではありません。
健診の心電図が正常でも、将来の発作までは予測できません
健康診断の心電図は、不整脈や過去の心筋梗塞の痕跡などを見つけるために役立ちます。
しかし、健診を受けたときに症状がなく、心電図にも異常がなかったとしても、その後に起こる狭心症や心筋梗塞まで否定することはできません。
「今年の健診では異常なしだったから」と考えて、現在起きている胸の痛みを我慢しないでください。
過去の検査結果よりも、今どのような症状が起きているかが重要です。
胸痛は、症状と検査を合わせて判断します
胸痛を診察するときには、心電図だけでなく、
- いつから痛むのか
- どのくらい続くのか
- 胸のどこが痛むのか
- 締め付けられる、押される、刺されるなど、どのような痛みか
- 歩行や階段、運動で悪化するか
- 安静にすると治まるか
- 肩、腕、首、顎、背中などへ広がるか
- 息苦しさ、冷や汗、吐き気を伴うか
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙歴があるか
などを詳しく確認します。
そのうえで、血圧や脈拍、酸素飽和度、診察所見、心電図などを総合して判断します。
必要に応じて、
- 心電図の再検査
- 血液検査
- 胸部レントゲン検査
- 超音波検査
- CT検査
- 循環器専門医療機関での精密検査
などへ進みます。
心筋梗塞などが疑われる場合には、外来で結果を待つのではなく、速やかに救急病院へつなぎます。
胸痛の原因は、心臓だけではありません
胸の痛みを起こす病気には、さまざまなものがあります。
心臓や血管の病気
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 大動脈解離
- 心膜炎
肺の病気
- 肺血栓塞栓症
- 気胸
- 肺炎
- 胸膜炎
そのほかの原因
- 肋間神経痛
- 筋肉や肋骨の痛み
- 逆流性食道炎
- 帯状疱疹
- 不安やパニック発作
胸痛の多くは、筋肉や神経、食道などに由来するものです。
しかし、診察を受ける前に、ご自身で「心臓ではない」と判断することはできません。
胸痛の診療では、まず命に関わる病気を見逃さないことが大切です。
このような胸痛は、すぐに119番を
次のような症状がある場合には、クリニックの予約を待たず、救急車を呼んでください。
- 胸を強く締め付けられる、押しつぶされるような痛み
- 胸痛が数分以上続いている
- 痛みがいったん治まっても繰り返す
- 冷や汗、吐き気、強い息苦しさを伴う
- 痛みが肩、腕、顎、背中へ広がる
- 突然、胸から背中に引き裂かれるような激痛が起きた
- 意識が遠のく、倒れそうになる
「少し休めば治るかもしれない」と我慢することが、危険につながる場合があります。
胸痛は、当日診察します
私はこれまで、胸部外科、救急・集中治療、呼吸器内科、総合内科の診療に携わってきました。
胸痛は、心臓だけでなく、肺や血管、消化器、筋肉・神経など、幅広い病気を考える必要がある症状です。
新宿イーストサイドたけうち内科では、診療時間内の胸痛は、原則として当日診察します。
診察と検査の結果、緊急性が高いと判断した場合には、速やかに救急病院へご紹介します。
一方で、緊急性が低い場合には、必要な検査や今後の受診方法についてご説明します。
「心電図が正常だったから大丈夫」と自己判断せず、現在も胸の痛みや違和感がある方はご相談ください。
当院は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。
新宿イーストサイドたけうち内科
院長 竹内惠理保
胸痛・胸の違和感のご相談
当院を初めて受診される方もご予約いただけます。
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※強い胸痛、冷や汗、呼吸困難、意識が遠のくなどの症状がある場合は、予約を取らずに119番へ連絡してください。
参考
カテゴリー : ブログ
投稿日 :2026年9月28日