健診で中性脂肪が高い|前日の食事やお酒の影響でしょうか?
生活習慣病シリーズ
健診で中性脂肪が高い|前日の食事やお酒の影響でしょうか?
「健診で中性脂肪が高いと言われました」
「前日に食べすぎたからでしょうか?」
「朝食を食べてから採血しましたが、再検査は必要ですか?」
健診で中性脂肪、あるいは「TG」「トリグリセライド」が高いと指摘され、このように相談されることがあります。
中性脂肪は、食事や飲酒の影響を受けやすく、採血する時間によっても数値が変わります。
そのため、1回の結果だけで病気の程度を決めることはできません。
しかし、食後だったから高かっただけだろうと考え、そのままにしてよいとも限りません。
採血したときの条件を確認し、ほかの検査結果と合わせて評価することが大切です。
中性脂肪とは何ですか?
中性脂肪は、体を動かすためのエネルギー源として使われる脂質です。
食事から摂取したエネルギーのうち、すぐに使われなかった分は中性脂肪として体内に蓄えられます。
人間の体に必要なものですが、血液中に多い状態が続くと、動脈硬化と関連します。
中性脂肪が高い、LDLコレステロールが高い、HDLコレステロールが低いといった状態は、まとめて脂質異常症と呼ばれます。
中性脂肪は、いくつから高いのでしょうか?
中性脂肪の基準は、採血時の条件によって異なります。
| 採血時の条件 | 高トリグリセライド血症の基準 |
|---|---|
| 10時間以上絶食した空腹時 | 150mg/dL以上 |
| 食後を含む随時採血 | 175mg/dL以上 |
以前は空腹時の数値を中心に判定していましたが、現在は食後を含む随時採血の基準も設けられています。
食後の中性脂肪が高いことも、心血管疾患のリスクと関連することが分かってきたためです。
したがって、
「朝食を食べた後だから、高くても問題ない」
とは一律に言えません。
前日の食事で高くなることはありますか?
あります。
中性脂肪は、直前の食事内容や食事から採血までの時間によって変動します。
特に、食事をしてから間もない採血だった場合は、その影響を受けている可能性があります。
ただし、採血当日の食事だけでなく、普段の食生活、体重、運動習慣、飲酒、糖代謝なども関係します。
再検査では、採血条件をそろえて確認する場合があります。
受診時には、
- 健診前に何時間絶食していたか
- 朝食を食べていたか
- 前日に飲酒したか
- 過去にも高いと指摘されたことがあるか
をお知らせください。
お酒でも中性脂肪は上がりますか?
飲酒によって中性脂肪が増加することは、よく見られます。
「脂っこいものをあまり食べていないのに、中性脂肪だけが高い」
という方では、飲酒量や飲み方が関係していることがあります。
ビールや日本酒などの種類だけではなく、摂取するアルコールの総量や、一緒に食べる料理、夜遅い時間の食事も確認する必要があります。
お酒を飲む方は、量だけでなく、
- 毎日飲んでいないか
- 1回に飲む量が多くないか
- 夜遅くに食事をしていないか
- 飲酒後に麺類やご飯を追加していないか
も振り返ってみましょう。
太っていなければ大丈夫ですか?
やせている方でも、中性脂肪が高くなることはあります。
体重や食生活だけでなく、次のような要因が関係することがあります。
- 糖尿病や血糖値の異常
- 脂肪肝
- 甲状腺機能の低下
- 腎臓病
- 遺伝的な体質
- 服用している薬の影響
「自分は太っていないから生活習慣病ではない」とは判断できません。
反対に、体重が増えた方、腹囲が大きくなった方では、内臓脂肪の蓄積や脂肪肝、血糖値の異常などを合わせて確認することが大切です。
中性脂肪が高いと、何が問題なのでしょうか?
中性脂肪の高値は、動脈硬化に関係します。
特に、
- LDLコレステロールが高い
- HDLコレステロールが低い
- 高血圧がある
- 糖尿病がある
- 喫煙している
- 慢性腎臓病がある
といった危険因子が重なると、将来の心筋梗塞や脳梗塞のリスクを総合的に考える必要があります。
大切なのは、中性脂肪の数字だけを見るのではなく、その方の血管全体のリスクを確認することです。
再検査では何を確認しますか?
当院では、まず健診結果全体を確認します。
必要に応じて、中性脂肪だけでなく、
- LDLコレステロール
- HDLコレステロール
- 血糖値・HbA1c
- 肝機能
- 腎機能
- 甲状腺機能
などを確認します。
腹部エコーでは、脂肪肝の有無だけでなく、必要に応じて肝臓への脂肪蓄積量や肝臓の硬さを定量的に評価します。
また、動脈硬化の状態を確認するため、頸動脈エコーを検討することもあります。
すべての方に同じ検査を行うのではなく、年齢、数値、持病、生活習慣に応じて必要な検査を選びます。
薬を飲まなければいけませんか?
中性脂肪が高い方全員が、すぐに薬を飲むわけではありません。
まず、採血条件や生活習慣、ほかの病気の有無を確認します。
食事、飲酒、体重、運動習慣を見直すことで改善する方もいます。一方で、数値の程度や動脈硬化リスクによっては、薬による治療を検討する場合があります。
脂質異常症の診断基準に当てはまることと、直ちに薬が必要であることは同じではありません。
「薬を飲むかどうか」だけを先に決めるのではなく、なぜ高いのか、どの程度のリスクがあるのかを確認してから治療方針を考えます。
健診を受けた施設以外でも再検査できますか?
当院では、ほかの施設で受けた健診結果についても、再検査や治療のご相談に対応しています。
「要再検査と書かれているが、どこへ行けばよいか分からない」
「食後の採血だったので、もう一度調べたい」
「以前から高いが、そのままになっている」
という方もご相談ください。
初めて受診される方にも対応しています。
健診結果を一式お持ちください
受診時には、次のものをご持参ください。
- 今回の健診結果一式
- 過去の健診・血液検査の結果
- お薬手帳
- ほかの医療機関で受けた検査結果
中性脂肪だけでなく、LDL・HDLコレステロール、血糖値、肝機能、血圧、腹囲などを合わせて確認します。
「前日の食事のせい」と決めつけず、一度確認しましょう
中性脂肪は、食事や飲酒の影響を受けやすい検査です。
しかし、食後だったという理由だけで、異常をすべて説明できるとは限りません。
一時的な上昇なのか、普段から高い状態が続いているのか。
脂肪肝、糖尿病、動脈硬化のリスクが重なっていないか。
健診結果をそのままにせず、一度確認しておくことをおすすめします。
新宿イーストサイドたけうち内科は、東新宿駅A3出口直結、新宿イーストサイドスクエア地下1階にあります。
健診で中性脂肪高値、脂質異常症、要再検査を指摘された方は、結果をご持参のうえ、ご相談ください。
新宿イーストサイドたけうち内科
院長 竹内惠理保
中性脂肪・脂質異常症のご相談
初めて受診される方も、LINEまたは当院ホームページのWEB予約からご予約いただけます。
※健診結果一式、過去の検査結果、お薬手帳をご持参ください。
参考資料
カテゴリー : ブログ
投稿日 :2026年10月14日